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ソラへ

 

君はきっと霧の中に

立っているみたいな気分なんでしょう

前の誰かについていけば

道を外れはしないだろう

 

あの鳥の背に乗っていきなよ

自由に

飛んでいけばいい

なりふりかまわず

もっとさ 取り乱してよ

 

その手伸ばしては掴んで

白紙の地図を広げて

空飛ぶ汽車に乗って

旅にでよう

 

「あの人はさ 好き勝手に

旅をしているらしい」なんてさ

噂話みんな揃って悪口みたいに言うの

 

本当は君も羨んでいる

自由なあの人を

普遍の日々を手放せずにいる

もっとさ 欲しがってよ

 

その手伸ばしては掴んで

白紙の地図を広げて

空飛ぶ汽車に乗って

旅にでよう

 

あの時吐いた白い息が

煙になって宙を漂って

ゆらゆらと透明になって

雲に溶けていった

 

その手伸ばしては掴んで

白紙の地図を広げて

空飛ぶ汽車に乗って

旅にでよう

 

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